まさしく根を張る巨樹・巨木

自然(山水緑・動物)
<山高神代桜>

photo by S.Nozaki

~人々に愛され親しまれる神々しい存在~

日本は都会・田舎とも巨樹・巨木が多く、そして人々に親しまれていると思う。これまで住んだ場所で印象に残っているのは「世田谷九品仏浄真寺」のイチョウだが、此処だけでなく意外と東京は大きな木が目についた様に思う。だから思い出の中に何かしらの巨樹・巨木が映り込んでいることがしばしばだ。ちなみに幹回り3メートル以上を「巨木」、5メートルを超えると「巨樹」と呼ぶそうである。

ここ北杜市で有名な「巨樹」といえば山高神代桜。地元の人なら誰でも知っているし、花見の季節には関東圏から多くの見物客が訪れ賑わう。推定樹齢が何と2000年(歳?)、樹高13メートル、幹回り11メートル、形は木と言うよりは「塊」と言った方が適切かもしれない。花が咲けばそれは美しく神々しく手を合わせたくなるが、散ってしまえばあちこちに添え木や手入れが目立ち、無理やり日本の三大桜の一角を維持させられているようで若干気の毒にも感じる。老いて見た目や樹勢が衰えるのは致し方ないことなのだから、そっとしてあげれば良いのに、と勝手なことを思ってしまいます。まあ、観光地としてはそうはいかないのであろう。

一方、巨樹の中には樹勢のピークなのか、葉を落とした時も茂っている時もとても凛として風格のある姿を見せてくれるものがある。特に新緑の光輝く姿は巨樹の息吹である。平凡に民家の庭先に構えていたり、小さな神社の境内でまさしく守り神のように佇んでいたり、貴重な水源地にそびえていたり、地域の風景や生活にも根を張っている存在感も重い。人と自然の調和点に位置しているようにも感じる。

<農家の庭先 新緑のケヤキ>

photo by S.Nozaki

そんな巨樹には高根町を散歩しているとあちこちで出会う。「樹齢は2~300年くらいだろうか」「江戸時代は子供だったんだな」「100年経つとどんな形になっているんだろう」等いろんなことを想像することが又楽しい。山高神代桜は素晴らしい巨樹であるが、こうした平凡な巨樹・巨木も高根町の自然としてとても貴重な存在である。ここまで大きく育ったのだから、地域の老若男女、多くの人々に愛されてきたことがわかるし、これからも大切にされていくことだろう。

また、新たな巨樹に出会うのが楽しみだ。

<水源地のモミの木>

photo by S.Nozaki

 

コメント

  1. kuroda より:

    大樹も多いのですが、目を凝らすと、樹木に直径50cmぐらいの丸い「鳥の巣」をそこここに発見することができます。都会ではあまり見かけないので、最初に見つけたときはとても新鮮でした。