定年退職後のことなんて考えていなかったなぁ~
~これまでとは違う道を丁寧に歩く感覚~
2023年末は長男夫婦が多治見に寄ってくれるので新年はこちらで迎えることにした。今晩(28日)は多治見の銘居酒屋「やぶれ傘」のカウンターで一献。長男が大学入試の直前に初めて日本酒の飲み方を教えたところだ。その時は、隣のおじいさんが「いい親子ですね~。羨ましいよ」と話しかけてこられたのをよく覚えている。まさか日本酒を飲んでいる長男が受験生だったとは想像すらしていなかっただろう。でも、この時の刺激が要因となったのか、彼は無事合格した。そして年月は過ぎ、同じ大学で知り合った人と結婚し、そのパートナーと共に同じ店で時を共にした。楽しい年末だ。
<多治見駅裏の路地に店を構える「やぶれ傘」>
・いつか福井のご両親もお連れしたい名店です
毎年毎年、年末には「いろんなことがあったなぁ~」と想い出を肴に酔いを楽しむが、今年は「人生の流れの転機だったなぁ~」としみじみと思う。その転機を振り返ってみた。
1. 会社員生活を卒業し、八ヶ岳と多治見のデュアルライフを本格化させた
・残された健康寿命が続く限りは、今までと違う環境の中に身を置こうと妻とは別住(別居でも卒婚でもない)の生活を選択し、結果オーライだったと思う。妻は多治見で築いた人間関係や様々な活動があるし、私は会社員の延長から脱して、果樹園で働くという全くの別世界を楽しんでいる。
・この「別住」と言う言葉、弘兼憲史氏が使っていたが、お互いを尊重し大切にしたポジティブな響きがあって気に入っている。現在のお互いの健康状態を見るに、動けなくなるのは間違いなく自分が先だろうが、それまではこうした生活様式もなかなかいいと思う。八ヶ岳では、うわばみの様な飲み友達ができ、別荘自治会の面倒くさい仕事も発生し、果樹園での肉体労働で絞られつつも新鮮な毎日を感じている。
<八ヶ岳南麓のデュアルライフ拠点>
・気に入ってほとんど住み着いてしまっている
2. 5月に長男が結婚式(入籍は2022年10月)をあげ、家族の有難さを改めて感じた
・家族が増え、家族が集まり、「繋がり」を感じた一年であった。長男のパートナーのご両親(福井市在住)と新たなご縁が出来たのは大変嬉しいし、一人浜松で働き我々と会うことが少なかった次男が逞しくなり、兄弟と新しいお姉さんと交流している姿を見て安心した。
・福井のご両親にごちそうになった「三国港水揚げ」の越前ガニは本年最高の食であった。毎年訪れてしまうかも知れない(笑)。 福井の酒、「黒龍」は抜群に美味く、越前おろし蕎麦は地味ながらこれまで食した中でベストである。福井との繋がりにも大いに感謝です。
・なお、私が妻と籍を入れたのが29歳の10月(もう35年も経つのか!)。長男も同じ29歳の10月。何かの縁もあるのだろう。
<兄弟二人と新しいお姉さん>
・次男は写真に撮られるのを嫌うので目隠し
3. 身体のガタが一気に噴き出して、健康維持に最も気を使った
・水泳、バスケット、山登り、長距離走、と身体を鍛えてきたつもりではあるが、65歳を過ぎると悪いところが併発する辛さを味わった。これは初めてのことで、今年は、①頸椎間板ヘルニアの悪化、②右膝炎症(水溜まり)、③逆流性食道炎の継続、④痔の再発、と散々であった。
・今までも病気と怪我のオンパレードの人生ではあったが、単発だったために心を強く持って治療し克服してきたが、此処まで併発すると少し萎える。大上段に構えず、病気と上手く付き合っていく位の気持ちでなければポッキリいってしまうかも知れない。五木寛之さんが言われる「治(なお)すのではなく、治(おさ)める」の意味がしみじみと理解出来た歳でした。焦らず治めて行きますかね。
<10月から二週間ごとに膝に溜まった水を抜く>
・最高は49cc 一体どうしたらそんなに溜まるんだ?
4. 少ない資産や負債を整理して、終活に着手した
・親父が残した遺産(ほとんどが底地権)の整理に13年を要し、本当に面倒くさく鬱陶しかった。親父がすい臓がんで余命いくばくもないことが分かっていたにも関わらず、二人の間には長年のわだかまりが残り、相続の話をすることは一切なく、残された簡単なメモを頼りに整理を進めた。今はきれいになったが、同じ轍を長男次男に踏ませないようにすることを最後の責任と感じていた。まあ、大した遺産もないし、明日コロッと逝っても、そう困ることはないだろう(笑)。
<これからは年金生活>
・断捨離もバンバン進めるぞ!
5. ライフワークにしたい「小さな旅」を始めた
・まだコロリとはならないだろうから、余命動けるうちは三つの方針を立てている。
① 身体を使う:ただし、無理をすると今年みたいになるのでペース配分に十分留意
② 頭を使う:パソコンやこのブログなどの他、果樹園の作業を工夫する際などは今までと違う脳みそが使われているような気がする。知恵と工夫、そして先輩からの学び
③ お金も(賢く)使う:会社員時代は、なかなか踏み出せなかった「旅」。今後は時間もたっぷりとれそうなので、上手に旅を組んで行きたい。本当に行きたいところ、体験したいこと、食べたいもの・・・賢くお金を使っていきたいですな
<真夏に訪れた長野 善光寺>
・参道の食べ物屋さんがとても楽しく印象に残っている
2023年の転機、すこし方向が変わってこれまでの人生の延長線から軸ずれを起こすことが出来たと思う。少しのずれが数年もすると全く違う世界までつながって行くかも知れない。長く生きれば生きるほど、違う世界へ導かれるような生き方が今後の理想かな。延長線上での人生の延長戦は止めだ。その転機が2023年だったね。
皆さま、有難う!良いお年を!
<これまでと違う世界へ丁寧に歩き始めた野﨑君>
・あと何年元気でいられるかなぁ~
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