早春の雪景色

自然(山水緑・動物)
<咲きかけた梅は一休み>

photo by S.Nozaki

真っ白な雪と淡い赤みの梅の花びらが美しい

 

~寒の戻りが厳しい3月~

八ヶ岳南麓は2月が最も寒さが厳しいと脅されていたが、意外と耐えられた。そして3月春分の日が近づくにつれて鳥のさえずりが賑やかになったり小さな花が咲き始めたり、何となく春の気配が感じられて安心していたが、春分の日は雪となり、その三日後も周辺は雪景色となった。気温も北杜市役所あたりでもマイナス7度前後であったから、我が小屋周辺はマイナス10度近くまで下がったと思われる。思わぬ寒さを体感した。

私が働く果樹園は天気予報が雨となると休みになる。まさしく晴耕雨読だ。本日は朝からちらほら雪が舞い、午前中は深々と降り積もり当然仕事は休みとなった。寒い!既に薪ストーブの燃料はなくなっているので石油ファンヒーターで暖を取るが部屋が一向に暖まらない。相当気温が低いのだろう。少し厚着をしてゴソゴソと食事を準備するなど動き出した次第だ。周辺の農家のお仕事もお休みとなるが、一部では木の伐採などしている音が聞こえる。雪の中でもやれることはコツコツとこなしているのだ。農家の地力に改めて感心した。農民は粘り強い。少しでも進めることが出来る仕事があれば進めているし、そしていつの間にかそれが終わっている。

<綿菓子(さだまさし的)に染め抜かれた職場>
・流石に今日はお休みです

photo by S.Nozaki

そんな環境に置かれ、果樹園の仕事もやれることを常に探しながらこなしてきた。経営からの指示も何となく読める様になってきたから、本日はここまで済ましておこうと自分なりの流れが作れるようになってきた。昨日は雨を予想して面倒なことは終わらせておいた。雨(実際は雪!)が上がればやり易い仕事から着手できる。サラリーマン時代もこんな感じで仕事をこなしていたら人生変わったかもな。でも理不尽が多い世界だったから思うようにはいかない。まあ、止む得まい(笑)。

今日は、雪。そんな日の楽しみは「雪見酒」である。多治見から持参した火鉢型石油ストーブは全く暖かくないのだが、何故か鍋物や熱燗を付けるのに最適な火力を発揮する。背中を丸めながらこの火に当たりながら、ちびりちびりやっていると至上の幸福感が込み上げてくる。世間様が働いている時なので、少しは申し訳なさを感じるべきかも知れないが、それは全くない!「有難う!皆様、あとはよろしくね!」と言った気分だ。そして明日天気が回復すれば、また農作業に勤しむ。なかなか良い八ヶ岳生活のパターンを組み立てられている。

<火鉢式と言うのかな?このストーブ>
・意外と良いんですよ、この僅かなぬくもりが

photo by S.Nozaki

雪見酒でほろ酔いになって、近隣を散策して雪景色を楽しんだ。静かだ。普段とは違う景色がある。寒肥を効かせ田んぼが綿を羽織っている、いつも元気な竹が雪の重みでしなっている、後3週間もすれば満開になる桜並木が雪の華を咲かせている、、、。稀にみる東京の雪景色はそれはそれで宝石の様だったが、此処では動きつつある季節を感じさせる触媒のようだ。今日の雪はもう直ぐ上がるだろう。そして、また春が一歩近づく。

<田んぼも一面の雪景色>
・春になれば一斉に草花が咲き乱れるが今は、、、

photo by S.Nozaki

<いつもの買い物道>
・強情な竹さんがお辞儀しています

photo by S.Nozaki

<冬の桜並木>
・もう直ぐ桃色の景色に変わりますよ

photo by S.Nozaki

そうそう、受験生の皆様にも春が来ますように。浪人を経験したわが身には未だに夢に見る辛い思い出が蘇ってくる春がやってくる。人生それぞれですな。

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