photo by S.Nozaki
多治見市民を見守ってきたちょっと控えめな桜
~デュアルなお花見を楽しむ~
多治見は暑い夏(普通に40度を超える)で有名だが、だからと言って冬が暖かいわけでもなく名古屋市内より3~4度気温が低い。その為、名古屋市内の桜満開の時期からやや遅れてお花見の時期が訪れる。今年は4月7,8日辺りがピークとなった。丁度この時に多治見に帰っていたため、久しぶりに素敵なお花見を楽しめた。土岐川沿いや高台の団地内の淡いピンクの花びらを眺めると、様々な思い出が蘇り人生の振り返りにもなる。この歳になるとそんな意味もある桜の季節だ。
昔、暖かくなっても椎間板ヘルニアで苦しんでいた春、新職場で仕事に行き詰って悶々としていた時、卒業後子供たちが多治見から旅立っていった嬉しくも寂しかった日、何となく辛さや寂しさが身の回りに起きるこの季節が、桜の開花の時と重なる。桜に関係した歌もそんなトーンの歌詞が多い気がする。失敗も成功も、出会いと別れも何故か桜と結びついている。長年の会社員生活にピリオドを打ち、隅田川の桜にお別れをしてもう早一年。今年は多治見と八ヶ岳の桜を静かに味わう春となった。
<団地内の桜並木>
・住民の思索の散歩道でもある
ポトマック川沿いや北京の朝陽公園等外国で植えられている桜も綺麗だったが、その時もやはり思いを寄せるのは「日本」だった。あと何回、桜の季節を楽しめるか分からないが、今年も丁寧に目に焼き付けておこう。有難いことに、多治見の満開時期から数日遅れて高根にその季節がやってくる。今年からはデュアルで楽しめる。別に名所に行かずとも、近所に昔から綺麗に咲き誇る桜が我々を見守ってくれている。これも桜が生活の一部にまで溶け込んでいる日本の良いところかな。日本人に生まれて日本に住んでよかったな~。
<YouTubeにアップした多治見の桜の様子>
<同じく高根町の桜の様子>
・満開は4月10日頃だった
<自然に笑顔になる桜の木の下>
・華のある人生ではなかったが、花はあるのだ
もう3~4日もすると桜吹雪の中、もう一歩季節が進むだろう。そして人々の視線が新緑へと向いていくのを桜は潔く見守っていく。これがまた桜のもう一つの良いとこですな。昔、歌であったな。「♪~ 花びらが散った後の~、桜が~とても冷たくされる様に~ ♪」伊勢正三だったかな?
葉桜となると虫がつき、葉が落ちるとごつごつした木肌だけが目立つ。決して美しい樹木ではないが、それゆえに春の桜は一層綺麗に映る。春爛漫とはよく言ったものだ。
さあ、一杯ひっかけて最後の花見へ出かけるか。今日は純米大吟醸だぞ。ビールは発泡酒じゃないぞ(笑)。
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