高根町の酒蔵 武の井酒造

プチニュース
<武の井酒造 ラインナップ>

photo by S.Nozaki

米焼酎がユニークな存在です

 

~八ヶ岳の恵みが地元で凝縮される~

北杜市は豊富な伏流水とそれによって育つ良質の米に恵まれ数軒の酒蔵を有している。関東圏で知られているのは「七賢」ではないだろうか。我が家から最も近いところでは「武の井酒造」があり、時折散歩の際に通りかかりいつかは覗いてみようと思っていた。此処は、酒蔵と言っても米焼酎も蒸留しており、その力には定評がある。最近は、つまみと共に此処の商品を楽しめる呑み処「NOBU」をオープンし若年層の吸引にも力を入れている。やり手の若手経営者が頑張っているそうだ。ちなみに私の大好きな酒粕ラーメン(清里の「さのすけ」で食べられる)の酒粕はここ武の井のものを使用している。この酒粕を食するとお腹の具合が極めて良くなるのが嬉しい。

<敷地内にある「NOBU」>
・売店と呑み処が併設されているお洒落なデザイン

photo by S.Nozaki

果樹園の仕事が休みの日、手持無沙汰であったのでぶらりと寄ってみることにした。ぶらりと言っても片道農道を歩いて35分、ちょっと長い散歩だ。「NOBU」で一杯やるつもりだったので車で行くわけにはいかない。タクシーは大仰だし。こうした点が八ヶ岳南麓は呑兵衛にはちょっと辛いところである。でもまあ、定年退職者が都会で独り住まいしていたら、毎晩飲み歩いてアル中になり、加えて懐具合も寂しくなって息途絶えていたかもしれない。

<永遠を感じてしまう農道>
・飲みに行くのに徒歩30分以上

photo by S.Nozaki

ほぼ田植えが終わりかけの田園風景が途絶えた辺りに「武の井酒造」がある。慶応年間に創業したと聞くが、古さは感じない。今年の三月にオープンした「NOBU」がお洒落な雰囲気を控えめに醸し出している。女性受けしそうなスポットだ。故郷の多治見にも古くから「三千盛(みちさかり)」の酒蔵がひっそりと構えているが、酒蔵はこんな感じで存在していてほしいものだと勝手に思ったりする。飛騨高山の酒蔵を訪れた時は、まるでお土産屋さんそのものだったのでちょっと拍子抜けしたが、まあ観光地は、それはそれで良いのかも知れないな。

<武の井酒造 全景>
・こんな感じの控えめな存在感が良いんだよね

photo by S.Nozaki

<武の井酒造さんのHP>
http://takenoishuzo.jp/index.html

残念なことに呑み処「NOBU」はお休みだった。金・土・日・月だけの営業とのことだ。売店で米焼酎と日本酒を購入し、帰宅後楽しんだ。飲んだ印象はこんな感じだ。

米焼酎「八ヶ岳の舞」:少し癖がある。一口含むと泡盛の様な香りがほのかに漂う。ロックがベスト。肉系と相性が良さそうだ。私はシャウエッセンをこんがりと焼いてアテにした(邪道かな?でも美味かった)。

<米焼酎 「八ヶ岳の舞」>

photo by S.Nozaki

 

純米吟醸「武の井 GI(Geographical Indication)」:全てを八ヶ岳原産で作り上げたお酒。それ故に「GI」と呼ぶ。これは美味い!程よく冷やしておくと喉越しはより良くなるし、冷えていても香りが立つ。つまみなしでも行ける、私の場合は(笑)。

<純米吟醸 「武の井 GI」>

photo by S.Nozaki

 

古酒「武の井 2016年」:梅雨寒の夜に熱燗にして飲もうとキープ中。お店の人に熱燗で美味しいお酒を尋ねたところ、即座にこの古酒を薦められた。楽しみにとっておこうと思う。しばし休燗日だ(笑)。

<古酒「武の井 2016年」>

photo by S.Nozaki

 

仕事のない日、こんな風に一日が終わった。果樹園の先輩に「定年後は、今日用(きょうよう)と今日行く(きょういく)が大切だよ」と言われた。今更、教養と教育もないだろうから、自ら「用と行くところ」を見出して自ら動くのが心身にとって最高の刺激であり楽しみですね。本日の酒蔵も良かったです。有難うございました!明日は「尾白の湯」でまったりかな、はたまた「NOBU」に行っちゃおうかな。
この自ら楽しみを作り出す感覚、会社員時代にはなかったなぁ~。定年退職して失ったものもあるけど、得たものも沢山あるね。

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