photo by S.Akutsu
~喜んでもらえる理屈抜きの嬉しさ~
日本一のさくらんぼの産地山形では、暑さ(ハウスの中が35度にも達したとか)により大打撃を受けていると聞いているが、幸いここ八ヶ岳南麓高根町では多くの実を付けてくれた。日本で一番太陽に近い(高度が一番高い)さくらんぼ産地ではあるが、今年も収穫の時期は暑かった。今(7月5日)は収穫も収束に向かい、もう数日で完了するだろう。
<さくらんぼ収穫真っ盛り>
・昇降機で隅から隅まで実をとります
私が働く「岩原果樹園」のさくらんぼは大粒で甘いとの定評があり、この時期になるとほぼ全国への出荷が始まる。さくらんぼ狩りや店頭販売も多いが、目立つのは贈り物としての注文だ。私も昨年何人かの親戚に送ったところ大変評判が高かった。今年は、普段交流が薄かった親戚筋や知り合いにも是非味わってもらいたかったのでお届けした。色、艶、甘み、柔らかさ、全てにおいて大変喜ばれて、嬉しかった。生産に当たっては、自分はごく僅かな貢献しか出来ていないが、やはり少しでも自分が携わったものが人々を笑顔にしてくれることは、有難い限りである。
<大きいものは500円玉の大きさ>
・大きければ大きい程甘く美味しい
派手に喜んでくれたのはやはり子供だ。動画で「有難う」メッセージを送ってくれた。彼ら(大甥、大姪)のお母さんは子供たちのお弁当に上手にさくらんぼを添えてくれた。そうしたお弁当は子供たちの素敵な思い出になるだろうな。ちなみに、自分のさくらんぼの思い出は、フルーツパフェの上にちょこんと一つだけ乗ったさくらんぼと缶詰かな。どちらもただ甘いだけの記憶が残っている。「岩原果樹園」のさくらんぼの一味二味違うところを多くの方に経験してもらいたいな。そしてそれが八ヶ岳南麓の恵みとして多くの人の記憶に残ってくれたら嬉しい。
<華やかなさくらんぼ弁当>
・お母さんの愛情がたっぷり込められています
これからは、さくらんぼの木の養生に入る。堆肥や肥料を与え、無駄な枝を切り落とし、冬には枝の誘引を行う。その間、古木(樹齢30年近いものもある様だ)を伐採し新たな苗を植える。次年度の恵みへの準備だ。
定年退職した身としては、双六の上がり!みたいな気持ちになることもあるが、未だあと20年くらいは息をし続けるだろうから地道に何かを積み上げて人生の恵みへの準備をしたいもんです。八ヶ岳南麓に転居した時に立てた方針、①頭を使う、②身体を使う、③お金も(賢く)使う、の実践ですな。未だ③が不十分な気もする。どうもストックを減らしたくないと言うスケベ根性が未だ日本人、特に年寄りの一般的な経済行動らしい。子供達には「モノより思い出」と言いつつ、自分たちはどうなのか?改めて考えるべきなんだろうな。八ヶ岳南麓の恵みは大変有難い、でも自分の人生の恵みってなんだろうな? 自問自答。
収穫の様子をYouTubeにアップしました。
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