酷暑の中にも涼あり

生活と民俗や風習
<小淵沢 大滝神社の湧水>

photo by S.Nozaki

・怒涛の日量 22,000トン 水温12度

 

~伏流水の恵みに感謝する~

八ヶ岳の麓とは言え、8月に入り毎日最高気温が30度を超えている高根町。午前9:00になると「熱中症警戒アラート」の地域放送が流れ、炎天下での作業を避けこまめに水分を補給するようにと注意が促される。警戒アラートって、「朝の朝食」と同類の日本語だなぁ~と突っ込みを入れたくなるが、アラートに感謝しつつ外での作業は十分気を付けている。アラートと聞くと、コロナ渦の2000年だったか、テレビなどが散々国民に恐怖を煽っている最中、小池知事が更に「東京アラート」とか言って、レインボーブリッジにネオンを灯していた事を腹立たしく思い出す。当時、都民であった私は、「あれって何だったんだろう。税金の無駄遣いにも程があるぞ。何の役にも立たん!」と呆れていた。一方、北杜市のアラート放送は、特に屋外作業をする人々にとっては役に立っていますよ~。

最近は果樹園の仕事が一段落しているので、我が家の庭の雑草刈りやちょっとした整備、玄関扉のペンキ塗り、毎日通る道の土砂廃棄と草刈り等を午前中の日課にしている。2時間程度の作業ではあるが、Tシャツを絞ると濡れタオルの様にじゃぁ~っと汗が滴る。そんな時「熱中症警戒アラート」が流れてくるので、水分補給を急ぐ。50代の頃は多治見の日中炎天下(40度に迫る)でジョギングしても何ともない頑健さを誇っていたが、既に66歳後半の身なのでぽっくり逝かない様に念を入れている。

<日中の旧141号線 人っ子一人いない>
・バブルの頃は清里まで車の渋滞が続いていたと言う

photo by S.Nozaki

ひと汗かいてシャワーを浴びすっきりした後、散歩に出かける。熱中症警戒アラートの中の散歩なんて阿保じゃないかと思われるが、近所の西川や其処彼処をめぐる用水の流れが目と耳に涼しく感じられなかなか心地よいのだ。道端にひまわりが咲き、空には入道雲が湧き上がっている。まさしく絵にかいたような夏の一コマ、心に刻み込んでおきたい素敵な夏の風景ですな。

<西川の桜並木>
・せせらぎと川面を渡るそよ風に生き返る気分だね~

photo by S.Nozaki

<抜けるような青空とひまわり>
・名作「菊次郎の夏」を思い出しますね~

photoby S.Nozaki

<夏の定番 入道雲>
・既に遠くからは雷鳴が聞こえる

photo by S.Nozaki

斯様に近所に涼を求めることも出来るが、ちょっと足を伸ばして夏こそ訪れたい場所を見つけた。「大滝神社の湧水」だ。以前より話には聞いていたが車で15分くらい走るのでちょっと面倒だと思い今日まで日が経ってしまっていた。尾白の温泉水などの美味しい水に凝り始めていた時だったので、ペットボトルを片手にとある早朝訪ねてみた。いやぁ~、びっくり!神様が宿っていそうな山林から怒涛の水量が吹き出してくる。林から下りてくる冷気が何とも心地よく気持ちがシャキッと引き締まる。お水を汲める場所が二か所あり、その水の冷たく美味しいこと!清冽とはこう言うことなんだろうな。早速、ペットボトルに八ヶ岳の恵みを頂戴し、暫し涼をとり神社にお礼のお参りをして湧水を後にした。日量22,000トンと聞くから、あの南麓に農業用水を供している三分一湧水の倍以上ある。なかなか素敵な夏の憩いの場所を見つけました。

先日アップしたYouTubeでその様子が見られますのでご参考まで。

暑い暑いと涼を求めて南麓を散策していましたが、どうやら秋の気配も近づいている様だ。栗の実が大きくなり始め、田んぼの畦を歩いていると稲の花の香りが漂ってくる。既に実りを付け始めている田んぼもある。近所の光村寺の境内ではコスモスがちらほら咲き始めた。そして、お盆を過ぎると朝夕の風がとても涼しく感じる様になる。あと一か月もすれば、晩酌の主役はビールから熱燗に切り替わるだろう。

<すっかり大きくなった栗の実>
・あちこちで見られる光景です。誰も収穫しないのが不思議

photo by S.Nozaki

まあ、暫くはたっぷり汗をかいた後のビールを楽しむことにしましょうかね。休肝日を設ける意志は、泡と消えている今日この頃です(笑)。

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