photo by S.Nozaki
匂いだけでもビールがすすむ。最高!
~暑さも吹っ飛ぶ美味しさ!でも暑い!~
高根町の朝晩が涼しくなりかけてきた8月11~13日、多治見でデュアルライフを楽しんだ。今回は前会社の入社時(1982年)独身寮仲間の同期会に参加するのが主な目的だったが、ひっそりと多治見で鰻を食べることも楽しみにしていた。とにかく、多治見は暑かった。名古屋も39度を記録していたらしい。都会の暑さはコンクリートとアスファルトからくる照り返しのギラギラ感があるものの、ビルやお店に駆け込めばしのげる。多治見は緑の中の逃げ場のない途方に暮れる暑さだ。此処に慣れている妻が「今年は特別に暑い!」と言っていた。酷暑多治見、日本の熱帯多治見。
しかし、多治見には名物「鰻」がある。こういう時こそこれで暑気払いだ。何故多治見に鰻屋が多いのか?いろいろ文献を調べてみると、
①汗だくになって体力を消耗する焼き物の職人が精をつけるため
②昔街を流れる土岐川(愛知県に入ると庄内川となる)で鰻を養殖していたため
との二つの主な理由が出ている。
特に①は地元の人の話にもちょくちょく出てくる。陶器で有名な隣の瀬戸市にも広く知られた鰻屋があるし、陶器の産地東農地区(多治見~中津川あたり)には30件の鰻屋さんがあることを考えると大いに頷く理由だ。江戸時代から続く鰻屋さんもある。
<明治30年創業の「魚関」さん>
・交通の要所であった多治見橋のたもとにある
多治見に帰るなり妻と一緒に多治見では最も評価の高い「うな千」に出かけたが、開店前には既に長蛇の列。駐車場も一杯であった。(皆、同じこと考えているんだ)そこでセカンドベストと思われる老舗「魚関」さんへ。11:30営業開始ながら11:00に着いた時は既に一家族が開店を待っていた。私達も並んで待っていると、捌いた鰻を焼き始めたのであろう、あの食欲を大いにそそる匂いが漂ってきた。あ~、腹減った!鰻は焼き置きしておくと身が縮むし味も落ちるので、捌いてから直ぐに焼いて食するのが醍醐味である。流石老舗だけあって客の来店に合わせて焼き始めたようだ。こうした段取りを踏むことが知恵ですな。
甘く香ばしい香りが漂ってきて間もなく開店。妻はうな丼(遠慮してか並みをチョイス)、私は当然ビールと長焼き・うな肝、みずナスを注文した。やはり段取りが良いのであろう、ちょっと待つと焼き立ての鰻が運ばれてきた。こうした流れも味わいの一つである。汗だくで待った甲斐があった美味しさであった。身体と脳みそに鰻の精がしみわたる。ギンギンに冷えたビールが最高に美味かったのは言うまでもない。
先日食した諏訪湖の「あら川」さんのタレはやや甘め、お気に入りの高根町「森のやまびこ」さんの焼き方はややソフト、とそれぞれの特色があるのも鰻を味わう楽しみの一つですな。次回の「うな千」さんが楽しみだ。
<こじゃれたカフェ 織部>
・お得なビールおつまみセット
食後は、多治見に新たに出来た駅ビル「PLATY」を妻とぶらついた。相変わらず、人通りはまばらで、未だにテナントは半分程度しか埋まっておらず、将来のビジネスがとても心配ではあったが、ぶらりと入った「カフェ 織部」は静かで落ち着いた場所で気に入った。中部地区の雑貨が併せて販売されており目も楽しませてくれる。なお、この時(12:06)の駅前の気温は34.8度。ここでもビールを注文したことは言うまでもない。妻は大盛かき氷。
<駅前の温度計は34.8度を示す>
・多治見にしては涼しい(?)方かな
大きな多治見駅ビルとホテルくれたけ・タワマンプロジェクトが完成したが、これらの器と人通りのアンバランスなギクシャク感が漂っているのは否めない。ただ、今回は新しい施設にお気に入りを見つけたし、昔からのお店の味を堪能した。人口11万人の「焼き物の街」と4.5万人の「一流の田舎町」を行き来する中で、それぞれの良さが浮き彫りになってくることを期待しましょうかね。
<昼下がりの多治見駅前>
・こう暑いと歩いている人もいないのかな?
さて、今回は同期会のため名古屋まで遠征だ。久しぶりの大都会はどう映るんでしょうか。
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