6月に出荷最盛期を迎えるサクランボ

プチニュース
<お世話になっている岩原果樹園>

photo by S.Nozaki

~お手伝いしている岩原果樹園からももう直ぐ全国各地へ~

山梨県と言えばフルーツ王国。ブドウが最も有名だが、桃とスモモも出荷量全国一位を誇っている。勝沼から甲府あたりまでの果樹園が広がる車窓の眺めは四季折々の姿で我々を楽しませてくれるし、特に5月の桃の花が満開になる頃は薄いピンクの絨毯を敷き詰めたようで壮観である。

私が住む高根町近辺はサクランボの果樹園が点在する。サクランボと言えば、山形が全国生産量の四分の三を占め、北海道、山梨と続く。気候的には勝沼や甲府よりも高度があり冷涼なこの地がサクランボには適しているようだ。我が家から徒歩5分の所に主にサクランボを育てている「岩原果樹園」があり、定年退職直後からそこでお手伝いをしている。

<受粉作業の現場>

photo by S.Nozaki

初めての農業従事。家庭菜園は昨年から始めたがお金をもらって作物を育てる仕事はもちろん初めてである。これがなかなか面白い!これまで経験した仕事は次の通りだ。

① 受粉:サクランボは同種で受粉しても身がならないので異種交配をする。そ~なんですね、知らなかった
② 摘芯:新たに出てくる芽を適度な成長に抑えるために摘み取る。適当にやると翌年枝が枯れてしまうので気を使う作業だ
③ 摘果:鈴なりに実がつくと栄養が分散するので適度に摘み取る。一花に三つくらいに絞る。もったいない気もするが、ここ岩原果樹園の大粒で実が詰まっているサクランボはこうしたこだわりから生まれるのだろう(地元のラーメン屋のお姉さんが「あそこのは大粒で美味い!」と言っていたのを思い出す)
④ 花摘み:花粉を取って保存する
⑤ 注文と出荷量のデータ整理:アクセスとエクセルを活用しているが、全国のお客様のご要望に応えるため人の手によるきめ細かな対応が不可欠

他にも、軽四四駆トラックで田んぼの中を走ったり、園主にいろいろなプチ知識を教えてもらったりして日々を過ごしている。ちなみに、私の様に定年退職してから手伝いに来ている仲間も多く、最高齢は77歳である(敬服)。

<鳳凰三山と北岳を臨む>

photo by S.Nozaki

今は、ここ高根町の日差しをたっぷりと浴びながら、南アルプスの山々が臨める高台ですくすくとサクランボの実が大きくなってきている。こんな環境で育つのだから美味くないはずがない!

未だ(5月中旬)実は緑色であるが、うっすら一部がピンク色に染まってきつつある。そして6月中旬には出荷最盛期を迎える。フルーツ王国山梨の一番バッターである。ただ、園主によると今からのサクランボの最大の敵はハエだとのこと。ウジを産み付けられたら瞬く間に一帯の実がやられてしまう。気は抜けない。

「サクランボは未だですか?」「また お願いしたいのですが注文間に合いますか?」「サクランボ狩りは今年はやるの?(コロナの影響で控えていた)」「もう、毎年楽しみにしているんですよ」等々、大変有難い電話がかかってくる。これまでと全く違う仕事であり私など役立たずではあるが、その成果を待っていてくれる人々がいることは幸せなことだ。

<元気に大きくなあれ>

photo by S.Nozaki

サクランボちゃん、元気に育ってね。皆さん、6月中旬機会がれば我が職場を訪ねてみてください。直売もやっています。

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