「仕事をミスったから殺されるわけではない」と言うわけでもない

人生雑感
<小型車両系建設機械 修了証を受領後の操作練習>

photo by M.Koseki

牛糞を発酵させた堆肥を運搬車にのせようとして苦戦しております

 

~どんな仕事も基本姿勢はとても大切!!~

膝の治療に集中している間に、山梨農林大学校で小型車両系建設機械(バックホー等機体重量3トン未満)の特別教育講習を二日にわたって受講した。有難く修了証を頂き、会社組織の中で該当機械を扱うことが出来るようになり、治療から復帰した昨日(11月9日)は白州に開拓中の農地でバックホーの操作練習もしてみた。新しいことが出来る様になった嬉しさと共に、改めて安全について身を引き締めた日でもあった。

<お世話になった山梨農林大学校>
・老若男女幅広く受け入れてくれます

Photo by S.Nozaki

講習では機械操作は楽しく安全に教えていただいたが、大変気になったのが「農業従事者の死亡事故の推移であった。産業別・死亡事故者の推移、昭和46年(翌年に労働安全衛生法が施行された)を100とした場合の平成25年の割合は下表の通りだ。他が激減しているのに農作業事故は横ばい。(データは古いが状況は大きく変わっていないと講師の方は言われていた)

農作業事故  建設業 他の産業労災 交通事故
96.2% 14.7%  18.6% 26.9%

また、農業従事者数は年々減少している中、人口10万人当たりの死亡者数でみると、建設業が平成24年が7.3名、令和3年が6.0名と減少しているのに対し、農業では同じく8.8名が10.5名と増加している。そして農業死亡事故の7割が機械作業によるものとのことだ。こう言う数値を見せられると「仕事をミスっても殺されない」なんてサラリーマンの慰めみたいなことは、農業の世界では言ってられないぞ!と思ってしまう。

自分も実際果樹園での作業を始めて、あの時危なかったと思い返す場面がいくつかある。そんな経験を通じで機械操作には慎重かつ丁寧になってはいたが、今回の講習は操作のみならず安全への心構えと具体的留意点を考える大変良い機会になった。更に、今月21~23日はチェーンソー(伐木)の講習があるのでしっかり頭と身体に刻み付けよう。地方創生に向け農業従事者を増やすためにも「無事故」「安全」は絶対命題だ。

<果樹園では重要な役割を持つチェーンソー>
・古木や枯れ木の伐採には欠かせないが、危険も伴う

photo by K.Yasuda

なお、令和3年の日本の人口10万人当たりの自殺者数は16.8名、その内いわゆる会社の役社員である「被雇用者・勤め人・自営業・家族従業者」は、6.4人だ。ビジネスが上手くいかず、パワハラ・セクハラに耐えきれず等の理由で命を絶っていく人達だろう。こうした数値と比較しても、農作業事故での死亡割合、10.5名は異常じゃないかな。

自分は幸い「鈍感力」があったので会社員時代は「辞めたい」と思うことはあっても「死」を考えたことはなかったし、部下を持つようになってからは彼らの心のケアーには人一倍目を配ってきたつもりだ。しかし、今はパートの身分ではあるため、仕事面での基本的な姿勢がちょっと疎かだったかなぁと反省している。幸い我が職場にはパワハラ・セクハラはなさそうなので、今回の講習を機に、機械操作のミスを起こさないように「焦らず、急がず、丁寧に」を一層心がけていこう。皆さん、野﨑を急かさないでね。膝も未だ完治してないし。私も皆さんを急かしませんからね。

<膝からの水抜き三回目>
・この日は23cc、累計で78ccです

photo by S.Nozaki

ところで、「焦らず、急がず、丁寧に」仕込んだ初の渋柿作り。上手くいくかなぁ~。今のこの形を見ていると心配だ。

<たった二つの渋柿もどき>
・これならミスっても殺されることはないだろう。せいぜい下痢くらいか
・日々黒くなってるんですけど

photo by S.Nozaki

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