Tajimi Citizen Hospital
☆ゆっくりじっくり向き合うことかな
左肩甲骨から左手首にかけて痺れが出始めたのが2013年頃。とある大病院で診てもらうとMRI画像から頸椎ヘルニアと判明し、「えっ、またヘルニア?何でだよ!」と暗鬱かつ怒りみたいな感情が沸いてきたのを覚えている。その約10年前に腰椎間板ヘルニアを発症し、6週間の手術入院期間を含めて概ね元通りの仕事が出来るまで2年近くの治療を要した事がず~っと人生の負い目みたいに纏わりついていたからだ。その時は特に家族には心労をかけたのは申し訳なかったと思っている。仕事でも周りに迷惑をかけた、と思っていたが実際は順調に回っていたので組織の力はこういうものなんだと改めて感心した。
当時頸椎ヘルニアからくる痺れが出てからは、痛み止め・神経の傷を修復する薬・ビタミン剤等を服用し、首の牽引などのリハビリにも通ったが症状は改善しなかった。手術の相談をしたら「手術のダメージの方が大きくなる可能性が高い」と言われて、「これからは我慢の人生か」と諦めて薬も止めていたら、何故か痺れが和らぎヘルニアと上手く付き合う日々が続いた。ヘルニアが体内に吸収された可能性もあるが、ゴルフは断ち、首の筋肉を鍛えたり、PCに向かう時の姿勢に気を使ったりと自分なりに工夫はしてきた。
再び痺れの症状が悪化し始めたのは、南麓に居を構え始めてからだった。まあ、加齢により頸椎椎間板の間のクッションがヘタって飛び出しては来るだろうし、野良仕事で身体も使った。果樹園の仕事で年甲斐もなく無理もした。いろんなことが複合してのことだと思う。そして昨年改めて多治見市民病院でMRIを撮るとヘルニアが神経を刺激していると思われる個所が二つ見て取れた。今は神経の傷を修復する薬「タリージュ」とビタミン剤の服用が続いている。鍼にも通った。でもなかなか改善せず南麓生活の小さな憂鬱だ。
<1年近くお世話になっているお薬>
・出来るだけ薬は飲みたくないけど・・・・

photo by S.Nozaki
多治見のドクターも鍼灸院の先生も「長い時間かけて悪くなった個所は、治すのに時間はかかりますよ」と言われていたが、まさしくこうした病気への付き合い方の本質を突いている様だ。腰椎間板ヘルニアの兆しが出てから手術入院に至るまで約2年、その後通常レベルに戻るまでこれも約2年。膝に水が溜まって曲がらなくなって半年、水抜きを何回もしてから屈伸が出来るまで半年。頸椎の場合は・・・う~ん、気が遠くなるなぁ。今はYouTubeで頸椎ヘルニアの症状を緩和するストレッチ等を見て、腰を据えて自分に一番良さそうなものを研究している。また、果樹園の仕事は首に負担がかかりそうなものは免除してもらっている。枕の使い方も注意している。長いお付き合いを覚悟するしかなさそうだ。
<中川式ストレッチベンチ>
・これは肩こりや腰痛にも効く万能ストレッチです

photo by S.Nozaki
裏を返せば、何処かが悪くなって治療が必要になる前に、身体の静かな声を聞いて無理は止めなさいよ、ということだろう。膝の屈伸が出来る様になったからといって以前と同じような生活の仕方をしていると同じことの繰り返しになる。その点は何となく膝小僧からの警鐘が伝わってくる。酒量が増えると内臓に膨満感が出てくるのはおそらく胃炎の前触れだろう。だから禁酒日を設ける。定年退職して南麓で静かに暮らしていると、そんなシグナルが聞こえ易くなっている様だ。歳と共に回復力も弱くなっているのは確かだから、あちこちにガタが来ている今は無理せず、ゆっくりじっくりと身体の声に向き合ってデュアルライフのQOLを維持したいものだ。
長い目で築き上げた資産は長持ちする。大切に丁寧に育てた愛は冷めない。じっくり身に付けた知識と知恵は消えない。そんなことも言ってる人がいたなぁ。皮肉にも身体の不具合も同じか。頸椎ヘルニアとの付き合いは長くなりそうだ。
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