☆八ヶ岳の北と西も探索してみよう
所用で一年ぶりに京都を訪ねた。今回は初めて京都駅の南側、任天堂本社近くに宿をとった。地下鉄で京都駅から二つ目の「十条」で下車したのは私と中学生のグループのみ。外国人観光客の姿もない。まあ、東福寺・伏見稲荷・東寺からはやや離れているので観光面では離島になっているのだろう。それでも駅周辺はこじんまりとしたホテルが立ち並び数か国語で案内が出ているので、安めの宿を求める外人観光客がねぐらにしているのが分かる。四条河原町や烏丸御池辺りの宿はなかなか予約出来ないし、そして高い。
いつもは河原町界隈をぶらつくのであるが、折角なので鴨川から東寺までを散歩してみた。先ず気が付くのが明らかに外人さんの少ないことだ。観光のエアーポケットだから当然ではあるが、でっかいスーツケースをガラガラと歩き回る大柄な人達が少ないと正直落ち着く。四条から鴨川はオーバーツーリズムの典型でストレスを感じてしまうが、こちら側は京都人の生活感ある路地が残っており悪くない。
其処でなんと有人のタバコ屋を見つけた。コンビニではない。子供の頃はこうしたタバコ屋さんがあちこちにあって、そこには必ずおばあさんが陣取っていたものだ。親父と一緒にタバコを買いに行って横に並んでいるガムやチョコを買ってもらうのが楽しみだったが、高校生になった頃は自販機が主流になっていた。未成年者でも自販機だとタバコ買い放題だった時代だな。流石におばあさんが店番している軒先に「セブンスターください・・・」と言うのは憚られたものだ。そしていつの間にか自販機ではタポスとか言う成人識別ICカードが必須にはなっていたが、その頃私はもう禁煙していた。
<まだあったかタバコ屋さん!>
・懐かしさが蘇るなぁ

photo by S.Nozaki
九条・十条辺りからの鴨川は何の変哲もない川。多治見の土岐川の方が風情があると言っては失礼ではあるが、三条・四条辺りと比べると別世界だ。水辺に人が少ない、川沿いの建物が殺風景、ちょっと臭い、雑草だらけ。でもこれが本来の都市の川なんだろうな。四条の納涼床なんて相当工夫と無理して景観を整えているよね。其処も今や外人だらけだけど。
<ちょっと寂しい駅南の鴨川>
・多摩川の様な土岐川の様な

photo by S.Nozaki
そんな中で見つけたラーメン藤。京都はラーメンの激戦区であり、三条・四条・五条辺りのちょっと有名なラーメン店は行列が出来るので入るの苦手なんですよね。でも、此処「藤本店」は常に満席だけど行列がない。何故か?オペレーションが良い、観光客がいない、写真や動画とって食ってるやつがいない、働く人のカロリー補給拠点なのでさっと食べてさっと出ていく、そして美味い。こう言う処が良いですよね。私も写真撮らず、ラーメンとビールでさっと引き上げました。此処は美味かったです。
東寺。私は仕事上新幹線で京都を通過することが多かった時期があった。その時、「ああ京都かぁ」と出張のアクセントになったのが東寺の五重塔だった。大学に入り家を出て家にあまり帰ってこない次男を訪ねて京都に赴いた時もこの塔が「もう直ぐ会える」嬉しさの目印であった。そんな東寺を初めて訪れた。国宝の宝庫。どうしたらこんなに整然とするのかと思うほど境内はキーンとしている。世界遺産にしては外人観光客が比較的少ない。インスタ映えする伏見稲荷などに比べると地味だからね。でも、個人的にはそんな場所が京都にず~っと在り続けて欲しい。今回の所用で清水を訪れた時はもう眩暈がした。ここ、九条・十条辺りにはまだ静かな京都が残っている。八条はイオンが占拠しだしたし、此処九条・十条は取り残されたけど忘れ去られていない場所として静かに独自の発展を遂げて欲しいな。京都の知らなかった一面を見つけた小さな旅でしたが、残念ながら十条界隈では入りたい居酒屋は見つからず結局去年お世話になった五条のお店まで移動してとっぷりと飲んで眠りにつきました。
<東寺 五重塔 国宝>
・地元の人にとっては京都タワー以上のシンボルだ

photo by S.Nozaki
<南大門から国宝金堂>
・外人さんは何を感じるのかなぁ 思い出になってね

photo by S.Nozaki
八ヶ岳は西麓と北麓が私の未開の地だな。京都九条十条の様な違った世界を見つけられるだろう。夏の小さな旅に出かけるかな。
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