a poster by Hokuto city
☆匂いは過ぎると臭いになっちゃう
村山北割のラーメン「さのすけ」に初めて入店した時、『香料に敏感で体調を悪くする人がいるので、過度の香水などの使用はお控えください』そんな内容の張り紙があったので少し驚きつつも、その時は此処の女主人と一部のお客さんだけの話かと思っていた。まあ、確かにラーメンをすすっている時に、きついコロンの香りが漂ってきたらあまり愉快ではないだろうな。銀座の寿司屋に鼻が曲がりそうなくらいの香りを漂わせて入ってくるマダムに大将が苦言を呈するのに通じるところだ。このラーメン屋の女主人も大将と同じくらいの気性なのかなと思っていた。
ところが、ある日所用があって高根支所を訪ねると、「香料自粛のお願い」のポスターが貼ってあるではないか。それも北杜市役所健康増進課のお墨付きで。要は化学物質過敏症の方々への思いやりをお願いしますとのメッセージだ。自分の様に鈍感な人間には気が付かないが、香料で頭痛やめまい、息苦しさをもよおす人が結構いるそうだ。思い起こせば東京にいる時、会社内や電車の中での柔軟剤の匂いは酷かった。匂わせている本人は分からないのだろう。隅田川テラスをジョギングしている時に、コロンの匂いを漂わせているジョガーに遭遇した時は大変不快であった。こうなると匂いではなく臭いだ。
北杜市の自然豊かな中で暮らしている人達は、より一層こうした香料的な匂いには敏感なのかも知れない。ただ、一方で、微かではあるが農薬のまとわりつくような匂いや、野焼きの煙など北杜市ならではの環境もあるし、これらに反応を示す人もいる。自分は地下水に残っている農薬っぽい臭いが鼻についてしまって、水質検査で問題はないものの、飲み水だけは大滝湧水のものを使っている。田舎には田舎なりの問題もありそうだ。
生活するにあたって必要悪として出てしまう匂いなどは仕方ないとは思うが、自分の出来る範囲で周囲の人を不愉快にさせない「心遣い」は必要だと思う。香水は是非適量使用をお願いしたい。タバコの臭い、二日酔いのアルコール臭等も同じ。そして、こうした匂い=化学物質に過敏に反応してしまう人がいることを知る思いやりが必要ですね。
<アルコールは適量、ファブリーズは無香料>
・アルコールの適量を守るのは大変難しい

photo by S.Nozaki
ところが、こんな話もある。俵万智さんが石垣島で子育てをしていた頃、近所の子供たちが遊びに来て泊っていくと彼らの衣類からの家それぞれの洗剤の微かな匂いがあることに気付いた。兄弟であればその家の同じ匂いがする様に。そこで
「それぞれの家の洗剤の匂いして汗ばんでゆく子らのTシャツ」
と詠んだところ、「洗剤という大量の化学物質で様々な健康被害が起きています」とか「自然派の環境配慮型の洗剤なら汗ばんでも匂いません」等の反応があったそうだ。日常の何気ない一コマに感じた短歌に対してまで、ここまでエキセントリックになる人もいるんですね。隣人がBBQをやっていたら訴訟を起こしたヴィーガン女性もいる。北杜市のポスターが斯様な環境過敏行動を誘発しないことを祈っております。
自分の現実的な問題は加齢臭かな。汗や皮膚の常在菌から生成されるとある物質が加齢臭の原因であると言われている。特に頭、背中や首筋、耳の後ろ辺りが発生しやすいらしい。まあ、毎日お風呂に入って清潔にしておくことが基本だ。自分は脂漏性皮膚炎(高齢者の6人に一人は該当)持ちなので特にシャンプーには気を遣っている。南麓に来てからほとんど症状は出ていないが、改善の思い当たる節は、①コンビニ弁当を止め自炊中心にしたこと、②日光に当たる時間が増えたこと、③ストレスがかなり軽減されたこと、の三つだ。ストレスは何事にも良くないですな。自分の生活を整えて行けば自ずと周りへの思いやりにもつながるってことかな。
<愛用のシャンプー h&s>
・結構匂いが残るのでよ~く洗い流します

photo by S.Nozaki
因みに加齢臭は50代がピークとのこと。でも油断せず「心遣い」と「思いやり」をもって人と接しましょう。特に私の場合は二日酔いに気を付けよう。今のところ酒臭いと言われたことは・・・ないが。
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